温泉が好きな方は、一度は聞いたことがある言葉だと思います「湯治(とうじ)」。
湯治と聞けば東北などの山奥に、お鍋やお布団などを持ち込んで1~2週間、長い場合は1か月や2か月など温泉生活を送る・・・そんなイメージが強くあります。
しかし、関西エリアの京都にマニアな方にしか知られていない、週末に通えて日帰りで湯治ができるそんな温泉施設があるのをご存知ですか?
そこは、天然ラジウム温泉が堪能できる京都北白川「不動温泉」と呼ばれる日帰り温泉施設です。
京都の北白川エリアといえば、京都市内から琵琶湖のある滋賀県側に抜ける道があり、地元京都の人にはよく知られていますが、京都以外に住んでいる方はあまり通ることがないエリアでしょう。京都駅から車で約30分ほどの山沿いの静かな所にある京都北白川「不動温泉」には、人体に良い影響を与える豊富な量(関西ではトップクラス)のラジウム(ラドン)が含まれていることから、健康に良い天然ラジウム温泉として知られています。
山沿いにあり古い建物の施設のため、初めてだと温泉施設だとわかりにくいですが、地獄谷「北白川山 不動院」と同じ場所にあります。地元京都の人や一部の温泉マニアの間では、日帰りでも湯治ができることから密かに通ってこられるという方も多く、関西の中では一般的な秘湯イメージとは違った、「珍しい秘湯」とも呼ばれています。
そんな、関西でトップクラスのラジウム(ラドン)含有量の天然温泉が体験できる京都北白川「不動温泉」についてご紹介していきたいと思います。
それでは、以下より順番に見ていきましょう。
この記事の目次
1.レトロ感たっぷりの京都北白川「不動温泉」で堪能できる天然ラジウム泉の魅力とは?
天然ラジウム泉が堪能できる京都北白川「不動温泉」は、北白川山 「不動院」と呼ばれるお寺の中にある温泉なんですが、なんとここは境内を工事中に発見された温泉なんです。
この湯で怪我を癒したことから「お助け水」などと呼ばれて古くから周辺の方々親しまれているお湯とも言われています。
お寺で温泉に入るというのも少し不思議な感じがするのですが、実際に訪れてみるとそこは普通のイメージしている温泉とはまったく異なります。
それでは、順番にその魅力をご紹介していきたいと思います。
出典:instagram/takahirobonaさん
関西屈指の天然ラジウム温泉 京都北白川「不動温泉」の入り口の様子です。普通の温泉旅館や日帰り温泉施設からは想像もできないような見た目ですね。笑
京都北白川「不動温泉」の中に入ると、ゆっくりくつろげる部屋があり、ここでは営業時間中は休憩や食事をして過ごすことができます。施設内や周辺には何もありませんが、逆にそれが最高のリラックスタイムとなるので、日ごろの疲れをゆっくり休めたい方は最適です。
出典:instagram/fudouonsenさん
出典:instagram/tamochangさん
京都北白川「不動温泉」に入ると部屋の中にはパンフレットがおいてあり、不動温泉の説明や、天然ラジウム泉の泉質情報、利用案内などが記載されてます。
お風呂に向けて脱衣所に訪れてみると、そこはまさに昭和の古いレトロ感たっぷりの雰囲気が漂っています。
出典:instagram/fudouonsenさん
実際のお風呂は写真の通りです。一般的な温泉とは違い、広い露天風呂・広い内風呂・種類の多いお風呂など、まったくございません。
全面タイル張りの浴槽は、昭和の面影を色濃く残す何とも懐かしい感じがします。子供のころに入っていたお風呂はこんな感じだったなんて人も多いかもしれませんね。
源泉のラジウム泉は実は「冷泉」です。浴槽の横の蛇口から、いつでも出すことができます。浴槽の湯船は、3人も入ればいっぱいになってしまうほど小さいのです・・・が、湯船や浴槽が小さいのにはじつは訳があるのです。
ラジウム(放射能)の温浴効果はもちろんの事、湯気となってたち込める水蒸気にもたくさんのラジウム(ラドン)が含まれているんです。ラジウム温泉は、鼻や喉から吸引することでこのラジウム(ラドン)を体内に取り込むことができるという温泉のことを差します。体内に取り込んだラジウム(ラドン)は細胞の一つ一つにいきわたって細胞を活性化させたり、免疫力を向上させたり、血流を良くする働きをしてくれるといわれています。
「湯治(とうじ)」と言われる訳は、ここにあるんですね。
その為、浴室の窓や扉を閉め切って入ったりもします。浴室が蒸気でムンムンとしているからと、窓や扉をあけっぱなしにしたりはしないでくださいね。
補足の説明として、ラジウム温泉は放射能温泉とも呼ばれていて微量の放射能が含まれています。放射能と聞くとなんだか怖いイメージがありますが・・・。
大丈夫です!微量の放射能を体内に取り込むことはじつは健康には良い事なんです。
今回のご紹介している京都北白川「不動温泉」以外にも、ラジウム温泉は、日本に数多くあります。それらは、古くから病気療養などの湯治として多くの人に利用され、現在でも療養泉として温泉マニアの間では人気の泉質です。
お風呂上がりは休憩部屋も時間制限なくゆっくり過ごすことができますし、一日何度でも入浴することも可能なのも嬉しいですね。
日帰り湯治としては利用しやすいので、ラジウム温泉がお好きの方は、一度、天然ラジウム泉が堪能できる京都北白川「不動温泉」のお湯も体験してみてください。
▶参考:ラジウム温泉について
『ラジウム温泉(放射能泉)は、何万年もかけて水に溶け込んだラジウムが壊変しラドンという気体になります。そのラドンが肺から血液中に取り込まれ、さらに細胞へと運ばれ壊変時にアルファ線を出し周りの細胞にイオン化作用をもたらし治療効果が期待されます。(人間自身も骨などに含まれるカリウム40などから数千ベクレルの放射線を出しているんですよ。)』
公式サイトより引用:不動温泉公式サイト/http://fudouonsen.com/fudousub1.html
2,豊富なラドン含有量!天然ラジウム泉の京都北白川「不動温泉」の泉質紹介
京都北白川「不動温泉」は、軟水で飲むこともできます。
泉質情報
泉質:天然ラジウム鉱泉/単純放射能冷鉱泉
温度:9.5度 ※冷泉です
ラドン含有量:30.6×10-10キューリー毎Kg
ph値:7.07ph
効能:
リウマチ・関節痛・神経痛・胃腸の疾患・喘息・慢性気管支炎・動脈硬化症・更年期障害・美容・皮膚疾患・痛風・貧血・尿酸結石・創傷・肩こり ・ 痔 ・ うちみ ・ くじき ・ しもやけ、など様々な効果が期待されるといわれています。
3,京都北白川「不動温泉」の基本情報
名称:京都北白川「不動温泉」
英語表記:FUDO-ONSEN
郵便番号:606-8294
住所:京都府京都市左京区北白川地蔵谷町1-244
電話番号:075-781-5480
定休日:木曜日
営業時間:10:00~19:00
入浴料:1200円+100円入湯税 ※2018年6月現在
駐車場:無料駐車所あり10台
公式サイト:http://fudouonsen.com/index.html
施設に備え付けてある備品:
・ボディソープ
・シャンプー&リンス
その他お役立ち情報:
・お風呂上がりに休憩や食事をする部屋があり、営業時間内は無制限で利用できます。
4,京都北白川「不動温泉」までのアクセス情報
名称:京都北白川「不動温泉」
郵便番号:606-8294
住所:京都府京都市左京区北白川地蔵谷町1-24
電話番号:075-781-5480
電車&バス
・京阪電車「三条京阪」駅下車、京阪バスで「比叡平団地」・「比叡山」行きに乗車で「地獄谷」で下車すぐ。
・JR線「京都」駅下車、京阪バスで「比叡平団地」・「比叡山」行きに乗車で「地獄谷」で下車すぐ。
※車で行かれる方は、京都北白川「不動温泉」のすぐ隣に「北白川天然ラジウム温泉」という宿泊施設付きの温泉旅館がありますが、そちらとお間違えないようにお気をつけ下さい。
5,Googleストリートビューで京都北白川「不動温泉」をチェックできます。
京都北白川「不動温泉」の外観と「地獄谷不動院」など周辺の様子を眺めることができます。
6,「日本の秘湯」ゆーナビ編集部コメント
今回ご紹介しました京都北白川「不動温泉」は、スタンダードに好まれる日帰り温泉ではなく、逆に温泉マニアで泉質にこだわりがあるような方にファンが多いようです。
施設も綺麗な温泉旅館のようでなく、建物、お風呂・脱衣所・休憩所などは、古いレトロ感たっぷりの感じで銭湯のようです。そのため、最新施設の清潔感が気になる方はもしかすると合わないかもしれません。
その反面、温泉に関してはラジウムの含有量が関西でひ。実際にお風呂に入り、浴室を締め切った場所でお湯に浸かったり蒸気を吸い込んだりしていると、たくさんの汗をかく事が出来ます。まるでサウナに入っているかのような気分になります。しかし、「ラジウム泉」は、体力も使うので長湯のし過ぎはご注意ください。
不動温泉の「温泉」に入った夜はぐっすり眠れると評判の温泉です。日ごろの疲れを一気にとってくれるそんな癒しのお湯ですので、「ラジウム温泉」が好きな方は、是非一度訪れてみてください。
7,関西でラジウム泉が堪能できるその他温泉
最後に、ここでは今回ご紹介してきました京都北白川「不動温泉」と同じく、関西では良質なラジウム泉を体験できる日帰り温泉施設が他にもあります。今回の記事と合わせてチェックしてみてくださいね。
兵庫県神戸エリア
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記事作成日:2018年6月13日
記事作成者:「日本の秘湯」ゆーナビ編集部